永定
承啓楼
「承啓楼」 所在地:古竹郷高北村。
 永定で一番大きく「圓楼之王」と呼ばれている。付近にはおよそ100の円形土楼が群集している。以前に米国の偵察衛星からミサイルの発射サイロ群ではないかと誤認されたとか。
直径73メートル、4階建、同心円状に建物がある。中心は祖廟があり、中に住む数百人のための婚、葬、喜、慶事の場所もある。1階は厨房と食堂、2階は農作物の倉庫、3ー4階は居室である。外壁は土で作られているが、内側は木組構造である。外との堺である門は三カ所のみ。1709年に初めて建てられた。最盛期には80戸600人が居住していた。
 我々は入口で見学料10元/人を払い、中に入る。そこにいたおじいさんに説明をお願いした。気持ちよく引き受けてくれた。おじいさんの話し言葉は意外にわかりやすく普通語に近いものと感じた。現在もここでおよそ300人が生活をしているとのこと。四階まで登ってみることができた。ここから見下ろせば、この住居の形式としての特異性がはっきりと認識できる。1階の厨房の近くには豚などを飼っているし、居住地区でも廊下に大きな瓶の中にウサギを飼っていたりして、人畜がいっしょに生活している様がうかがえる。円楼の外に出て、隣接する方形土楼と両方を見上げるとなにやら幾何学的な形が浮かび上がってくる(圓方一線天)(写真)。現実に居住している自分たちの「家」を見せてくれた人たちに感謝し、次の土楼「振成楼」へ向かった。
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